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執筆者の写真東亜和裁

第30回

令和3年12月4日、東亜和裁名古屋支部にて「第30回和裁日本一クイーン決定コンクール」が開催されました。 和裁研修2~3年目の頂点を目指して、製作スピードと美しい仕立内容の2軸を評価基準とした、袷着物の左袖作りと衿付け~5時間での完成を目指すというハイレベルな競技内容にて行われました。1年生が長襦袢の縫製で取り組む「第7回プリンセスコンクール」も開催されました。 日頃の研修成果を競い合う大変緊張感のあるコンクールとなり、その中で名古屋支部の横井 祐月さんが優勝!30代クイーンに輝きました。クイーン賞受賞者支部名学年優勝横井 祐月名古屋支部3年2位北林 里彩仙台支部3年プリンセス 賞受賞者支部名学年優勝住友 絢名古屋支部1年2位米澤 夏未名古屋支部1年※暫定、22回記述ベース

コンクールをとおして実感した苦手な部分を改善し、今まで以上に努力を続けます。

○○支部 東亜 花子(仮)さん(○○大学出身)

完成した時の達成感は、何ものにも代えがたい感動

私が初めてつくった着物は、現在着ているこの制服です。完成した作品を見た瞬間、「自分で一針一針縫い上げたんだ」という充実感でいっぱいになりました。何度経験しても、一枚の布を着物に仕立てていく作業は感動的。お客さまの元に届き、晴れの日を飾り、喜んでいただけると思うと、明日へのやる気にもつながります。和裁の技能をさらに磨き、常に美しく素晴らしい一着を完成させたい、という気持ちで毎日の授業に励んでいます。

一切の無駄を省く。それは自分自身との真剣勝負

本大会の規定時間は4時間50分以内。他の大会や試験に比べて難易度が高く、集中力が必要です。直前に挑戦した京都の大会ではタイムオーバーで悔しい思いをしました。本大会に臨む心構えとしては、布を抑える文鎮を置く動作や折り目を付けるコテに触れる頻度など、無駄を省く所作に配慮することと、美しい仕上がりにこだわること。直前の合宿では先生方に袖の丸みをキレイに出す縫い方や素早く真っ直ぐ縫う方法など、応用的な技能をしっかり学びました。大会への参加が新たな技能を身につける大きなきっかけにもなりました。

大会で得た達成感と悔しさを成長の糧にして

本番の大会では集中力を高めるため、「落ち着いて」と心の中で唱えながら作業を進めました。糸を取りこぼしてしまうミスで、規定時間を3分ほどオーバーしてしまいましたが、結果は優勝。正直、嬉しさと悔しさが同居する複雑な気持ちでした。仕上がった着物を見返してみると、苦手意識のある裾縫いが荒く、出来栄えとしてもまだまだ未熟。大会を終えての課題は、これからしっかりと克服していきます。将来の進路については現在、漠然としたイメージしかありませんが、生涯を通じて着物や和裁に関わり続けたいと思っています。この優勝をひとつの通過点と捉え、今まで以上に日頃の授業に打ち込み、次へのステップへつなげていきます。

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