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奄美 大島紬研修2025

更新日:12 時間前

東亜での指導4年目をこえた先生方の奄美大島研修がありましたので、お二人の先生のレポートを編集してブログにしました。


 奄美大島研修は全てが学びで時間があっという間に過ぎま した。



奄美大島
奄美大島


 泥染めの工房さんで印象深かったのが、『泥染は人間が作ろうと思っても作れるものではなく、自然と共存してできるもの』と仰っていたことです。


泥田
泥田

 恥ず かしながら私は縫うこと以外の知識はほとんど無い状態だったので初めて尽くしの2日間でした。大島紬を泥で染める事は知っていましたが、泥の中にある金属と化学反応を起こして染めているというのは初めて知りました。



染体験
染体験

 染めのためにシャリンバイを採取、煮立たせて染液を作り、その薪もシャリンバイを使い泥田も自然のもので、奄美の自然が大島紬をより綺麗な染めになっているのだなと感じました。自然の力を借りて大島紬を作っているので普段から自然の負担になることはなるべくしないように心がけたいと思いました。



車輪梅(シャリンバイ)
車輪梅(シャリンバイ)

その後、機屋(はたや)さんと大島紬共同組合では織機と反物を織る作業を見せていただきました。




大島紬は2回織る、その言葉自体は耳にしたことがありましたが今回の研修でその意味が分かりました。かすりを出すために絹糸と綿糸を使い図案に沿って織っていきそれを染めて綿糸を外す事で染めた部分と染めない部分を作り、再び柄に合わせて反物を織っていくというとても手間のかかった作業でした。


改めて工程を聞いた時、たくさんの技術が集まって出来た反物に鋏を入れ、仕立てる仕事ができる和裁技能士の仕事がどれだけ素敵な仕事かを実感しました。緯糸1かせで7寸5分しか進まないことなど地道な作業は少し和裁と似ているなと思ました。



本場大島紬織物協同組合にて
本場大島紬織物協同組合にて

 織機、染め、 多くの人が関わって反物となって出来上がり、組合で検品後に一緒に研修に行った呉服のほていや(HPに奄美大島のビデオが流れます)さんで販売、お客様に購入していただき、私たち縫製者の手元に届きます。これからよりいっそう気を引き締めて丁寧な仕立てをしたいと感じました。

田中一村記念美術館も訪問しました
田中一村記念美術館も訪問しました

 実際に大島を仕立てる時、織段の裁ち合わせや生地の地直しなどで悩まされることが多いですが、何故こういったことが起こるのかという理由も学べ、点と点が繋がった感覚がとても気持ちよかったです。

 また、たくさんの技術が詰まった反物を仕立てられるという自分の中の新しい気持ちのスイッチが入る瞬間がありました。


 和裁を教える事に変わりはありませんが、何も知識が無いまま着物を仕立てるのと、反物自体の知識を持って仕立てるのでは大きな差があると思います。今回実感したことを研修生にも伝えられるような指導員になりたいです。



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