さてさて、前回からの続きです♪今回は「お袖を作ろう!」
着物の袖は袋状になっていて、袂(たもと)と呼ばれていますが、カーブしているところがありますよね。あのカーブはもちろんテキトーに作っているわけじゃなく、型を利用して作るのですね。
あの部分は「丸み」という名前がついています。
丸みは若い人は大きい丸み、年を取るごとに丸の角度が小さくなる、と言われているようですが、どうやら好みが一番影響するようです。子供用の丸みは大きい方がかわいい、アンティークな感じなら大きく2寸で、とか、江戸前にしたければ5分という感じでほぼ直角に仕立てる方もいらっしゃるみたいですね。
浴衣は2寸が多いとも聞きましたが、今回は1寸の丸みで作ることにしました。
コテをつかって、袖に印をつけた後は、袖口下と袖底を縫っていきます。丸みの部分は一気に縫うのがポイントですが「できるだけ細かく縫った方が、カクカクしないですよ」と先生。おお~緊張する~!
いよいよ丸みをしぼっていきます。
キレイな丸みを作るために文鎮でカーブの始まりと終わりを押さえ、糸を引っ張りました。
結構、力がかかります。
「丸みにはキセをかけないように...」でも小さなシワはしっかりつぶして、と。
頭ではわかっても、実際にコテを当てるのは難しいです。
上は丸みをはずしたところ。先生に教わったので出来た~。
自分一人だったらきっと、もっといい加減な始末になっていただろうなあ。
袖をひっくり返してみます。
袖底を「つきあわせ」という状態にしました。下の写真みたいになっている様子を表しています。ピシッと重なる上下の布がなんとも気持ちが良いです。
袖口をくけていきます。ここは「三つ折りくけ」というやり方でしました。 袖口を三つに折って、待ち針で止めたところ↓
縫い目は小さくぽつんとしか表に出ないようにしなくてはならないし、糸は折り目にした山の部分をくぐっていくので、見えません。手縫い、というか和裁ならではの繊細な縫い方ですね。先生はもちろん優雅にちくちく...私は時々どのくらいの縫い目が出てるかどうしても確認してしまいます。
初めてにしては上手にできた?と自画自賛。
ポツポツと表にでた縫い目が愛しい♡
最後に袖が身頃にくっつく側=「袖付け」と袖付けの下の部分をキレイにしていきます。 まず袖巾で折らなきゃいけないから、テーブルのヘリに袖口側をきっちり揃えて、袖巾の寸法を測りました。真っ直ぐなテーブルを利用することで、袖巾もまっすぐに取れる...はず!
桃子の袖巾は9寸7分。上の写真で9寸7分の目盛りはテーブルのヘリの上(右側)にきているのです。コテの先が当たっている部分が袖巾で、ここを折り曲げると完成した袖の大きさになる、というわけです。色の濃い生地でコテ跡が気になる場合は2ミリ大きめにとって、袖巾に折る時に跡を内側に折り、っていう裏ワザなどもあるんですが、桃子の浴衣は白い生地なのでコテ跡が全然目立たず、袖巾ちょうどで付けたらいいそうです。
袖の丸みの部分も、もし布があったら9寸7分になってないとまずいですからね。
テーブルのヘリを利用している意味が分かりました。
コテで付けた印と印を手に持って、すーっとなぞっていくと袖巾に合わせた折り目がつきます。
気を付けなければならないのは、袖底の縫い代をどちら向きに倒すか。これにもちゃんと決まりがあります。先生が裁断の時につけておいてくれた糸印の付いている方で袖底のぬいしろをくるみました。
おお~、そうこうしているうちにお袖完成ですか?もしかして?
袖付けは身ごろと縫い合わせるときのためにまだ折っただけの状態です。
折り目の始末をして出来上がりです。
わ~い!たとえお袖だけでも完成すると嬉しい~! 次回はいよいよ身ごろに入ります。まずは「後ろ身ごろ」から。楽しみです!!
桃子さん。お疲れ様~!今日のレッスンは2回目のお袖作りでした。
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