9月に東亜の盛岡支部の先生が岩手県立平舘高校に大漁バンテン製作の授業の講師として参加いたしました。
この大漁バンテン製作は、岩手県立博物館と平舘高校との博学連携プロジェクトの一環なのです。大漁バンテンとは、豊漁・漁の安全など様々な願いが込められた漁師さんの祝い着のことです。
生地は、地元の染工場さんが染めて下さり、7月に染め上りました。そして先生が、生地の総尺や柄の位置など確認をし、事前打ち合わせを行ってきました。7月から8月にかけて平舘高校の生徒さんたちが製作に入っていきました。
平舘高校での大漁バンテンの講習会を終えた先生がレポートを書いてくれましたので紹介します!!
9月16日、平舘高校へ大漁バンテンの製作、着物の名称や男物・女物の着物の形の違いについて、出張授業として伺いました。
平舘高校の玄関には、「平丸」というマスコットキャラクターが!生徒さんがデザインを考えたそうです。かわいくて写真を撮りました!
始まるまではドキドキでしたが、授業が始まると、生徒さん一人ひとりが自己紹介をしてくれました。部活動や、大漁バンテンで担当している所を教えてくれて、私の緊張も少し和らぎました!
まずは着物の名称や、女物・男物の着物の形の違いについて、プリントや実際に浴衣、大漁バンテンのレプリカ(博物館の方に持ってきていただきました。)を使って説明をしました。
着物の各部名称の多さ、聞きなれない言葉もあり、少し難しかったかもしれませんが、しっかりとメモを取って真剣に聞いてくれました。
「着物を縫う時に一番難しい所はどこですか?」と質問をしてくれたり、少しでも着物に興味を持ってくれて嬉しかったです。
大漁バンテンの製作では、お袖の躾をかけたり、衿の印付けをしたり、身頃の中とじを入れたりと、分業して進めていました。
生地がかたくて針がなかなか刺さらず大変そうでしたが、それでも一針一針丁寧に縫っていました。
分からないことがあると手を挙げて呼んでくれたり、自分の作業が終わると終わってない人を手伝ったりと、積極的に、楽しそうに作業されていたのが印象的でした。
今回、博学連携プロジェクトに大漁バンテンの製作の技術指導という形で携わらせて頂きました。
7月に反物を見せて頂き、柄合わせや袷仕立てと難しい所も多い中、今回初めて生徒さんに会えたこと、協力して仕立てている姿、形になっていく大漁バンテンを見れたことが嬉しく、私自身とても良い経験となりました。大漁バンテンの完成が楽しみです!ありがとうございました
生徒さんが大漁バンテンの続きを行う予定で、1月~2月に完成の予定です。完成したものは、岩手県立博物館に展示されるようですよ!!今から楽しみですね!!!
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